黒留袖 - 京友禅(497)
黒留袖 - 京友禅(497)
華紋の柄を規則的に配置して、華紋色の濃淡をベースに彩色や刺繍を行っています。
濃いめの華紋を上前の膝上ぐらいの目立つ位置、後ろ身頃の目立つ位置へ配置し、柄の強弱のポイントをつけています。
ポイントの柄には、鳳凰が描かれ、その中の上前の一つと後ろ身頃の一つには、金駒刺繍を施し豪華さがあります。
全体の柄付けも、華紋以外には、植物や風景など一切使われていない事が、黒留袖の柄付けとしては珍し印象です。
洒落た柄付けで有る共に、華紋と鳳凰、その配置から品格を感じます。
鳳凰が描かれた大変おめでたい柄です。上前の鳳凰にほどこされた金コマ刺繍が、一層華やかさと品格を与えています。
黒留袖は、花嫁の母、花婿の母、叔母、または仲人として、結婚式に列席する時にお召しになります。
背と抱き(胸)と袖に、五つ紋を入れ、上半身には柄が無く、裾模様のみのきものです。